ウィーン美術史美術館所蔵「静物画の秘密展」概要編

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ウィーン美術史美術館所蔵
「静物画の秘密展」
2008年7月2日(水)〜9月15日(月祝)
国立新美術館
http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/Wien/index.html


<ファルケンボルフ工房「花市場:春」>

ウィーン美術史美術館・・・
ヨーロッパ有数の貴族として栄華を誇ったハプスブルク家のコレクション
を収集している世界屈指の美術館。
本展はその美術館から静物画だけに焦点をあてた展覧会です。
ありがたいことに国立新美術館にて開催される展覧会のプレビューに
参加する機会をいただきました。


<黒川紀章作国立新美術館>

監修にあたられた立教大学教授の木島俊介先生のお話によれば、未だ
かつて日本において静物画そのものだけに着目点を置いた展覧会は
開催されたことがなく、また書物もないとのことで、今回これだけの作品
が一同に介したことは画期的であり且つ大変歴史的な事なのだそうです。
つまり今回の図録は専門書としても貴重な書物になるであろうと
木島先生はおっしゃっていました。
(余談ですが木島先生監修の「美しき時とう書の世界」という本をかねて
より大切に持っているので生木島先生に会えたことで密かにテンションが
上がりました。でもお声をかける勇気がなかった・・・)

実は現地に行くまで、少々こころの中に不安要因をかかえておりました。
何故かといいますと、私個人の「静物画」というもののイメージは非常に
貧困で画一的なものだったからです。正に「見たものをそのまま写生
する、美術の時間によく描かされたあの絵」。テーブルの上に果物と
花瓶・・そこにそれ以上の広がりはなく、絵を描くものの立場からする
と果たしてこちらのイマジネーションを刺激してくれる要素がある
のか・・・。
もちろん素晴らしい絵画に相違ないのはわかりきっているのですが、
どうも「静物画」という言葉自体のイメージの刷り込みが「たいくつ」を
匂わせるネガティブな印象になっていたような気がします。


<コルネーリス・デ・ヘーム「朝食図」>
(この作品の中にも医学的な教えが秘められています)

ですが、実際行って解説を聞きつつ、そこに描き込まれた意味や
作品背景などを知り、じっくりと観る目をもって堪能した今、私の中
で「静物画」の概念は全くと言っていいほど変わったのでした。
「静物画」深かったです。
そしてちっとも見たままかいてませんでした。いや、もちろん見たまま
と思われる絵もありましたがそこには秘められたエッセンスが
ありました。自分の無知が悲しいです。ごめんね静物画


<挨拶するカール・シュッツ博士>

内覧に先立ってウィーン美術史美術館 館長ヴィルフリート・ザイペル氏、
続いて本展の監修に当たられた副館長のカール・シュッツ氏、立教大学
教授木島俊介氏の紹介とご挨拶がありました。

館長のザイペル氏によれば本展にはかなり傑作をもってきているので、
現在本家の方は少々間が抜けた状態になってしまっているとのことです。
ですがそうは言ってもハプスブルク家(その歴史は650年に亘る・・とは
wikipediaより)言うほどは「抜け」てないかと思われます。
なんでも日本人は来館者の14%を占めているのだそうで、
改めて日本人のアート好きを思い知らされた気がします。

副館長のシュッツ博士は静物画の成り立ちと、本展に於ける注目点に
ついてお話してくれました。
そもそも静物画(still-life)という言葉が登場したのは17世紀に入って
からだそうです。それ以前は宗教画や肖像画のなかに取り込まれていた
花瓶に生けられた花や、果物などが独立した絵画となり確立したのです。
当時としてはかなり新しいジャンルだったという訳です。


<レセプション会場も「静物画」を意識したような装飾がなされてました>

「still-life」
still→静かでとどまっている、動かない
life→自然に近いもの、できるだけ本物に近づけて表現しているという
意味からからできた言葉だそうです。
でも目に見えているものはすべてやがて朽ち果て衰える・・以下の
注目点からもわかるように当時の人々は人生の儚さ、移ろいやすさ
という意味をそこに込めたかったのではないでしょうか。
一方で、豪華な花や、食器類、果物、狩猟の獲物などを描かせる
ことによって己の富を誇張してみせた。これまた裏を返せば人間の
愚かさの現れでもあります。

シュッツ博士がお勧めする注目点は2点
1) 画家達の表面そのものの描き分けを見て欲しい。
   魚の鱗、ガラス、銀食器、織物などそれぞれの違う質感を追求し
   見事に描き出されています。
2) 画面から伝わる様々な意味をくみ取って欲しい。
   例えば、果物や花はその移ろいやすさを表している。また時
   には宗教的概念を含んでいる場合もあり、自然を前にしたときの
   人間のちっぽけさなどが表現されています。

それらを念頭に静物画と向かうと一体どんなことが見えてくるのでしょうか。
テンションが高まった所で内覧会のスタートです。
というところで展覧会編へつづく。

副都心線は深かった

開通したばかりの副都心線。
明治神宮駅、特に7番出口はもし目の前に横断歩道があれば
工房まで2分以内という立地です。
今までJR渋谷→原宿→徒歩7〜8分だったことを思うと
これはものすごく近いかも。そいうわけで開通から
一週間もすぎてから乗ってみました。

副都心線渋谷駅は井の頭線利用者の私にとっては改札から一番遠い
場所にありました。JRの駅を更に超えて明治通りの下あたり。
更にそのホームは地中深くにありました。一回降りて、また降りて
またまた降りて・・・みたいな感じです。遠いです・・・。
安藤忠雄氏がデザインしたという駅は近未来ステーションの
ようでした。ちょっとマトリックスとかに出てきそうです。
ネオがベンチに座っていそうです。
そこに滑り込んできた電車・・・・・・「古」!。
古かったです。いや多分普通なんでしょうけど駅がマトリックス
だからものすごく古さ爆発にみえました。おそらく和光の方から
はるばるやってきた東武東上線(乗り入れてます)の車両と
思われます。この不釣り合い具合になんだか外れくじを引いたような
気分になりました。やっぱり電車も近未来がよかった・・・。
新型車両もあるんです。だってさんざんテレビで紹介されて
ましたから。

始発電車なのでしばし待っての出発。
もしJRなら私はとっくに原宿駅について今頃工房に向かって
歩き出しているんだろうな・・と、この時点でもう一人の
仮想自分との競争に負けた気持ちになりました。

すぐに明治神宮に到着したものの、ここからまた地上への旅です。
とはいえエレベーターなどを利用すれば意外と早く昇れますが、
地下通路があるのでね。大江戸線しかりですが、新しい地下鉄は
どうもスペース的な問題でかなり地中深く沈んでます。
このロスタイム・・あなどれないです。
「駅から徒歩○分」よく見るあの表示の駅からってどの部分からなんでしょうか。

そういうわけで私はやっぱりJRで。
マトリックスより原宿駅の森の緑を楽しむことにします。

赤い海


<海岸沿いは延々と赤いのでした>

昨日はちょっと息抜きにドライブ。
学生時代の記憶にある海浜公園へ・・・・。
そこは確か人口浜にそって芝生の公園が広がるなかなかの憩いの場所
・・・のはずでした。しかし記憶の糸をたどってついたそこは
各所アスファルトで固められ、それ以外の場所は南国調の木々が立つ
裏寂れ感否めない場所になっていたのでした。
6月の週末とは思えない人気のなさ。一体公園はどこへ行ったのか・・・。


<南国調の花。君の名は?>

海岸にはカップル二組とグループ一組。殆ど貸し切り状態です。
目の前には赤い海が広がっていました。これが赤潮というやつでしょうか。
きれいなような不気味なような。貸し切りなので気分よく波打ち際を
散歩しました。波の音というのは癒しの効果があるのでしょうか。
心に心地よく響くのでした。
がしかし、目の前には厳しい現実が広がります。
目にしたもの、死んだワタリガニ。死んだクラゲ。死んだ貝の皆さんetc,
どうやら波打ち際とはそうしたものが打ち上げられる場所のようで
あります。


<美しい拾いものもしました>

でもつまりこれって生きてるワタリガニが住んでるってこと?
意外にこの海大丈夫なのかもしれない・・・。
いや住んでいたのはもはや過去なのでしょうか。赤い海では息もできないか。
近くには遊泳禁止の看板が。
「この辺りにはエイがでます。さされると有毒です」とかかれてありました。
同じくさされるとしびれる水クラゲの亡がらがいっぱいあったところを
みると、泳ぐにはあまりにリスキーな海なのでしょう。
東京湾カムバック。

防波堤をザーっと歩き回る大量のフナムシにこちらの気分もザーっと
なったところでそろそろ帰ることに。

それにしてもあの素敵な公園はいったいなぜこのようなことに・・
と帰って来て近代の必殺技Google earth で検索したところ、謎が
とけました。なんのことはない、公園を間違えしてました。
私が行きたかった公園は稲毛海浜公園というところでした。
http://www.mapple.net/photos/I01200047701.htm
名前も場所もうる覚えの私はそのお隣の幕張海浜公園のしかも
力の入ってない海岸沿いに行ってしまったのでした。
もっと庭園などを配してる力の入っている部分もちゃんとここには
あるのでした。おそらく公園的には沿岸部分はほぼ駐車場扱いの
ような感じなのでしょう。ある意味穴場かも?
http://www.cue-net.or.jp/kouen/makuhari/

幕張メッセのあたりはバブル崩壊で開発の勢いが止まってしまった
エリアです。そんな寂しさが公園にはにじみでてました。
でも帰りにちょっとのぞいた最近できたアウトレットはものすごい人で
つくりもハワイのショッピングセンター風。
幕張メッセの新しい風を感じたのでした。