ホットドッグ

昨日のランチはパンのチェーン店、神戸屋で食べました。
ここにはよくきてます。昨日も買い物の後立ち寄りました。
いつも混んでいてなかなか席が取れないこの店では、
必ず店員さんが「ただ今お席が混んでますが、大丈夫ですか?」
と聞きます。これは暗に「もうお席はとってますか?ますよね?」
と質問してるに等しく、何度か来てる客はまず席を確保
してからトレイと皿をとりパンやサンドウィッチを買う列に
並ぶのでした。

昨日私が見つけた席は”いまいち”な場所にありました。
大抵の場合、小さなスケッチブック片手に下絵の案をねったり
する私にとってより良い環境に座る事は創作意欲向上のために
必要不可欠です。ですが、そうも言ってられないのでとりあえず
このいまいち席に手荷物の食料品袋などを置いてパンを買いに
行きました。
フルーツサンドとロイヤルミルクティーを買って戻ってくると
私の中では結構ランクの高い席が空いているのが目に入りました。
私はパンの乗ったトレイをその良い席に置き、最初に確保して
いた席から食料品の荷物を持って来て移動しました。

しばしフルーツサンドを食べながら、下絵を描いたりして
ランチを楽しんでいました。こうなると意識がそちらへ
集中し、気がつけば30〜40分あっという間に経っている
こともしばしばです。昨日も多分それくらい経っていたと
思うのですが、ふと顔を上げると斜め前の席のテーブルの
上に透明ビニールに包まれたホットドッグが置かれている
事に気づきました。トレイも皿もなく直おきです。
ちょっと不思議でした。例えトレイを持たずに並んでもパン
を買えばたいていお店の人がトレイや皿に乗せてくれるのに
・・しかも席をとっているのなら最初から買いに行くべき
パンが置かれているのも変です。
変だと思いつつもまたスケッチブックに顔を戻しそんなことは
忘れ下絵を描いていたのでした。
そしてまた十数分後、顔をあげるとまだそこにはホットドッグ
ひとりぼっちでたたずんでいました。客はみな誰かが席を
とっていると思っているのか誰も座りません。ドッグを置いて
いるはずの本人の気配さえありません。
テーブルの上の直おきホットドッグ・・・。
さすがに気になりだしました。
その後も誰もテーブルに近づく気配はありませんでした。
食事を終えた私はトレイを返却する時に一瞬店員さんに
その「謎のホットドッグ」の事を告げようかとも思いました
が、もし誰かがあえて置いているものだったら・・という
考えが頭をよぎりそのまま店を後にしました。

そしてもうその事を思い返す事もありませんでした。
家に戻るまでは・・・。
ランチの後、私はbunkamuraミュージアムに美術展を
観に行き、家に帰って来た時にはもう夕方になってました。
帰宅後、神戸屋に立ち寄る前に買った食料品などを
冷蔵庫に入れたり整理していたとき、ある事に気づきました。
サンジェルマンというパン屋さんで何種類かパンを買っていました。
その中のホットドッグがなくなっているのです。
なんで??どうして?ホットドッグどこ行った????
・・・ホットドッグと言えば・・・
その時いきなり走馬灯のように神戸屋でのシーンが頭の中を
かけめぐりました。

むき出しのホットドッグが置かれていた私の斜め前の席。
あの席は、私が最初に確保した”いまいち”の席ではなかったか?
あの時私は確か、イスに食料品袋をテーブルの上にサンジェルマン
の袋を置いて神戸屋でのパンを買うため並びに行ったはず・・。
戻って来てより良い席を見つけトレイをそちらに置いた後、
すぐさま食料品袋とサンジェルマン袋を取って移動しました。
その時・・・・ホットドッグが袋から落ちた!?
そんなアホな事があり得るんでしょうか?そして例え落ちても
テーブルのど真ん中に落ちたホットドッグに気づかず見逃すなんてこと
あるんでしょうか?いや、信じられないけれど・・・
「あるんです」
としか言いようがありません。

あのテーブルの上の傍迷惑なホットドッグは私のものだったのです。
ショックです・・もったいない・・・
私の大事な(370円位した)サンジェルマンのホットドッグは
あの後どれくらい敵陣神戸屋に一人たたずんでいたのでしょうか・・
かわいそうに。
見つけた店員さんにとってもかなりミステリーだったと思われます。
神戸屋店内にのテーブルに置かれたむき出しのサンジェルマンの
ホットドッグ・・・。
これは何かのメッセージか?はたまた挑戦状か?状態です。
電車賃をかけて取りに行くのはより大きな損失とあきらめた私に
とって、せめて皆様で食べてくれてれば救いになるのですが。
・・・食べませんよね、怖すぎて。

神戸屋の店員さんとお客様の皆さん、そしてホットドッグさん
ごめんなさい。

国立


<春近しなので玄関に花を>

先週知人の個展を観に、工房仲間のAちゃんと国立に
行きました。

ですが、ギャラリーに行ってみるとなんと!休廊日だった・・・
がーん・・私これよくやるんです。本当に間抜けです。
しかも今回二人ともDM持っていたにも関わらず
どっちも気がつかなかったとは・・・
国立は家から1時間位かかります。同行者Aちゃんは
もしかしてもっとかかっているかもしれません。
シャッターの前に立ち尽くす二人・・・
するともう一人国立在住のAちゃんの友人Rさんも
(我々にだまされて、いやだました訳じゃないんですが)
個展を観るために自転車にのってやってきました。
今回個展をやっているかとうひろみさんもRさんも共に
帽子作家さんということでお引き合わせ・・・
のはずでした。会わせられなかったけど。

打ちひしがれる我々に、国立住民のRさんが街散策に
つれだしてくれました。
今までゆっくり歩いてみた事がなかったのですが、
ちょっとした路地のあちこちにセンスのいい雑貨屋
さんやギャラリーが点在しています。
それらは住宅街にいきなりポツンと出現する感じで
どこも決して人通りが多いとは思えない所にあったり
するのでした。

最初に入った輸入古道具屋&カフェの「somoan」
も路地の2階にあり、とても案内人なしにはたどり
つけない感じです。
正に「古道具」という言葉がぴったりの品々が雑然と
センスよく置かれていています。フランスで観た
セザンヌのアトリエごとく、並び自体がインテリア
と化しているのでここから商品を取り出してしまうの
がなんだか悪いような気さえおこります。
横に併設されているカフェも椅子やテーブルが
それぞれ違うアンティークです。カウンターもオシャレ
です。マダムも素敵です。
ここでなんとなく国立の雰囲気がつかめた気がしました。

Rさんは次にアンティークのインテリアショップにも
つれていってくれました。ここに行く道中も、手作りの
ソーセージ屋さんがあったり、古本が並ぶ美容院があったり
どこもちょっとこだわりのある店ばかりです。
着いたインテリアショップもこれまたセンスのいい品が
並んでいます。北欧のランチョンマット。壁には鹿の頭。
木製の動物。玄関に置いてもいい、でもそれにはでか
すぎる陶器のヤギ。家具類などなど。
ちょっと中目黒あたりにありそうな感じな店でした。
ヤギにはハートをわしづかみにされましたが、お値段と
子ヤギくらいある大きさが私の心を制してくれました。


<その後、白くペイントし、更に今後もペイント計画中の卵
とキノコ型クリップ>

その後、いままでの流れからだとちょっと違う感じの
元クリーニング屋をそのまま改装せずに輸入雑貨屋
にしたのかな?というお店にもお立ち寄りました。
でも人、いえ店は見かけによらなかった。
店頭で100円雑貨を置き見事に客をキャッチする
技。私たちもその撒き餌に食いつきまして
アルミサッシのドアをガラガラと開けて店内へ。
入ってみると古いレースや、骨董の子瓶、イギリスの
アンティークの生地など高い品に混ざり、同じく
輸入雑貨でもかなりリーズナブルな掘り出し物も
たくさん並んでいました。店の雑然さも手伝ってお宝
が眠ってそうな雰囲気ムンムンです。
すると陶生かごの中から木製の卵の雑貨を発見。
他の店でも卵雑貨は買いそうになりましたが一個
700円というお値段で断念していたのでした。
ここの価格は189円。感動の安さです。
3個購入しました。他にもキュートなキノコ型の
クリップも280円、ゲットです。
Rさんも100円のボタンを購入、Aちゃんも絞り
染めの布を購入しました。

更にRさんは「黄色い鳥器店」という陶器の雑貨屋
さんにもつれていってくれました。
http://kiiroi-tori.com/
ここも駅から遠い住宅街に突然ぽつ〜んとあります。
連れがいなければ、偶然通れる場所ではありません。
店内はオーナーさんがこだわった陶器のセレクト
ショップと言った所でしょうか。
他にも真工芸という民芸品やさんの動物雑貨を
発見。これは私が飛騨高山で買って来たうちに
あるネズミとお揃いです。嬉しくなって伺うと
やはりわざわざそこから仕入れているとの事。


<向かって右が真工芸のねずみ>

ここのぬいぐるみは木版画で摺った布に詰め物を
して作っていてどれもとても味があるのです。
私はこのお店で鹿児島睦さんという方の陶製の
洋梨のオブジェを衝動買いしてしまいました。


<鹿児島睦さんの陶製のオブジェ>

鹿児島さんの陶器はどれも暖かい空気を放って
いて独特のフォルムがとても魅力的でした。
http://homepage.mac.com/makoto46/030.html
Rさんのお陰でいつしか「休廊日だった!がーん」
ダメージから完全に立ち直り、すっかり国立散策を
楽しんだのでした。
なんだか、「余裕」を感じました。国立。
世の中不景気と言われ、我々が訪れたどの店も
他に客なし状態でしたが、別にそれが何か?
くらいの余裕がありました。
余裕のある人が、愛する品を集め、好きな場所で
センスのいいお店を持つ。そんなこの街が
大好きな人々が集う幸せな街だと思いました。

最後にsomoanでAちゃんとほっと梅酒を飲んで
散策を終了したのでした。

追伸
ランチをしたこだわり野菜のお店も本当に
良い野菜をそろえてました。
それはまた今度・・書く・・かな。

childhood friends


<木製のブタと一緒に、ミヒャエル・ゾーヴァ風カプチーノ>

友人宅でホームパーティーしました。
集まったのは小学校時代からのなが〜い仲間3人です。
私たちの出会いの発端は小学校の部活動でした。
通っていたのはごく普通の公立の小学校でしたが、
学校にはフルオーケストラ編成の合奏部があったのでした。
そこでヴァイオリンという同じ楽器で同級生でした。

転勤して来た音楽のS先生が当時合奏コンクール界では
有名なすご腕の先生でした。お陰で私が入部した4年生
の頃には合奏部は偉業とも言えるすばらしい成績を毎年
うちたてていたのでした。
所は千葉県の一都市。どの子も平凡に暮らし、合奏部
に入らなかったら一生触る事もなかっただろう楽器を
ある日突然手にし、たった3年間の間に弾きこなす
ようになるのですから、やはり子供にとっては
すぐれた指導者というのはものすごく影響が大きいの
かもしれません。
すでにOGOBオーケストラも発足されていましたので、
我々も自然な流れでこのオケに入団したのでした。

それ以来の仲で、気がつけば、今やプライベート
でも割としょっちゅう3人集まっては語らい合う
かけがえのない友になっていたのでありました。
もうあまりにも小さい時から知っているので、
気持ち的には友達+親戚のような気分です。


<誕生日ケーキです>

友人の一人Hちゃんが誕生日が近いという事で会は
自然と誕生日会という感じになりました。
今回のお宅提供者でもあるMちゃんがヴァイオリン
でバースデーソングを演奏してくれました。


<バースデーソングを弾いているMちゃん>

俄然盛り上がる会。
Mちゃんはプロのヴァイオリン奏者として活躍して
いる同期の大出世頭です。
そしてHちゃんは今でも毎年OGOBオケの定期演奏会
にかかさず参加し、セカンドヴァイオリンのトップ
で引き続ける尊敬の実力派です。
私はとえいば定期演奏会に出られる年は参加する
というゆる〜い形でヴァイオリンを続けさせて頂いて
いる半分幽霊団員です。

Hちゃんが持って来てくれた、ここ数年間のOBオケの
演奏会のDVD鑑賞会が始まりました。
やっぱり知ってる顔がいるオーケストラのDVDは楽しみ
も二倍です。
チェロとコントラバスにプロのオーケストラで今では仕事
をしている先輩がいるのですが、このお二人の動きは
やはり他を圧倒していました。
激しい曲調の所では(例え静かな所でも)頸椎を痛めん
ばかりに首を上下にしています。ありったけ上半身を
使い、更には隣の人を刺さんんばかりの弓さばき・・。
コントラバスの先輩(ちなみにMちゃんの兄です)に
至っては椅子から転げ落ちんばかりの腰の振りも入ります。
つられて楽器も大きく左右に振られます。
摩擦でいまにも床から火が起こりそうです。
小さく見積もっても、あの場所には穴があいているでしょう。
チェロとコンバスが同じようなリズムを奏でる場所では
二人の首の動きも完全にシンクロ、もはやヘビメタ状態です。
この他にも顔で演奏を表現するティンパニー奏者を発見
しました。演奏中は後ろを振り向いたりしないのでDVDでも
観ない限りそんなことには気がつかないのでした。
切ない顔、苦渋の顔、激しい所では鬼の形相・・
眉間からカメハメ波でもでてきそうです。
彼は間違いなくアカデミー賞ものです。
去年の指揮者はのだめフェスでも賞をとったことがある
前途有望なさわやか好青年でした。演奏会を終えて指揮者が
段から降り、まずはコンマスと握手。
続いてセカンドのトップのHちゃんとも握手。
すると・・日頃おとなしめなHちゃん、いきなり相当な
big smileです。ここまで嬉しそうなHちゃんの顔を
長い付き合いで見た事があったしょうか。
しかも指揮者が去った後でも皆が真顔な中、一人ずっと
満面の笑みのままです。
私たちが何度もその場面をリプレイしたのは言うまでも
ありません。

カメラは正直です・・。
画面を通してみると色々な事がむき出しになっていました。
お陰さまでかなり楽しい鑑賞会となったのでした。
クラシック聞きながら爆笑する人たち・・・
なんだか変です。
私も次に演奏会にでるときは先輩達を見習って激しい
アクションを入れてみようかと思いました。かっこいいし。
ちなみにMちゃん曰く、コントラバス奏者のお兄さんは
最近腰痛に悩まされされているそうです・・・やっぱり。


<宴の食卓>

そんなこんなで会は多いにもりあがったのでした。
今年は演奏会に参加したいなぁ・・。
もっとも、まずは個人練習しないと!

*一番上の写真は、偶然にも同じエスプレッソマシーンを
持っていたMちゃんに、入れ方を教えてもらって
ようやく今日デビューしたカプチーノ。
家電音痴の私はマニュアルを読むのもおっくうで放置
していたのでした・・なぜならそれはビンゴの商品として
家に来たからなのです(言い訳)