上海カオス日記

11月23日から27日まで、上海に行ってきました。
アジア圏、初めての本格的旅行です(除く2002年
ワールドカップ準決勝観戦、ソウル一泊弾丸ツアー)

総括しての感想。
上海はエキセントリックかつカオスな街でした。
よく外国人の方が、「東京はカオスな街だ」と言うのを耳に
しますが、それは違いますね。上海、あれぞカオス。
六本木なんてセットみたいなものです。
英・米・仏の租界地だった上海は当時フランスやイギリス人が
建てたヨーロッパ調の建物が市内各地に残っていて、私の
想像よりもはるかに欧州の匂い漂う街でした。

滞在は上海在住の家人の友人宅です。中国語がすでにペラペラ
なFさんが空港まで迎えに来てくれたので、心強いスタートです。
なにせ中国語はシェイシェイくらいしか分からないのです。

空港についていきなり異国の地だと強く感じるサウンドが。
とにもかくにもどの車もクラクションを鳴らしまくっているの
です。一瞬事故か?渋滞か?と思いましたがどうやらそうでは
ないらしいのです。ここではいつもつねにそうなのだとFさん。
タクシーに乗り込み市内に入ってもクラクションの数は減りま
せん。なっ何故・・・

でもその理由に気付くにはそんなに時間を要しませんで
した。どうやら日本的常識交通ルールは存在しておらず、
人も車も自転車も思ったように自由に歩き進んでいるのでした。
タクシー車中にいると・・・こっちがどっきりする様な至近距離
に自転車がすりよって来てついでに前を横切っていきます。
タクシー「ププーッ」とクラクション。さらに左折時(右側通行
です)横断中の人々がまるで存在しないようにタクシー突進。
さらに追い打ちを掛けるようにタクシー「ププーッ」と人々に
クラクション。しかし人々も負けてはいません。クラクションに
ひるむ事なく構わず前進。さらに赤信号でも普通に前進。
とまったり、小走りしたりなんてしません。いったいどんな芸当
でお互いが接触しないですんでるのか理解不能なのですが、この
街の人々はお互いがうまくそれで調和しあっているようなのです。

こんな具合で常に街中にクラクションが響いているという訳
なのでした。
なんど後部座席でブレーキを踏んだ事でしょう。なかったけど。
中国雑技団・・・そのすばらしい技の数々の秘密を早くも
宿泊地への道中で発見した私でした。
彼らは庶民レベルで、生まれついてから、日常生活において
非常に高度な反射神経と物体距離感覚を身につけながら育って
いるのです。ある意味テレパシーとかインスピレーションとか
もしかしたらテレポーテーションとかも使ってるかもしれません。
どうりで・・・街の皆さんがすでに十分雑技団でした。
おそるべし中国4000年の歴史。

という訳で。初日はいごこちのいいお宅に無事ついて、
美味しい中国茶を入れていただいて、「気」の流れ
がよい部屋でクッスリおやすみなさい。

ネット復活

ここしばらく、モデムの調子が悪く、ネットに繋がりづらかった
り、全く繋がらない時間帯があったり、だましだましつかっていた
モデム君がとうとう先週の火曜日に完璧にコトキレました。
その後12日間、今日まで、全くメールもネットサーフィンも
できない生活してました。

その間5日間、上海に行ったりなんかもしてました。
やっと今日、新人モデムちゃんがやってきて、無事復活です。
新人ちゃんなのでスピーディかつやる気に満ちてます。
それにしてもこんなに長い期間ネットと繋がらなかったのはたぶん
十数年ぶりです。
つかえなくなって改めていかに生活をネットに頼ってるか実感
しました。

まず問題は、いまどきは殆ど電話より、大事な用件もメールで
しあう時代なので、メールが数日間全くみられないのはやはり
生活に支障がありますね。相手も返事が来なくてもなかなか
電話してまで確認しないこの時代ですもんね。

ネットにしてみても、昔ならイラストの資料調べで図書館通った
りして半日コースだったのが、いまならすぐインターネット検索
で画像付きで観る事ができる。
上海行きのリムジンバスもネットで予約・・・のつもりで悠長に
かまえてました。ふと前日気付きます。あっ・・ネットが使えない
・・直接予約ができないんだ・・・それでは、リムジンの停留所
の近所のホテルの電話番号をネット調べなきゃ・・・って無理で
しょう。今って本当に便利な時代になってたんです。この時間の
短縮をもっと有意義にいかさねばならないかもしれません。

あっ・・でも短縮したぶんパソコンに向かってメール打ったり
意味もなくサーフィンしてるんだから、もしかしたらたいして
変わってないのかもしれません。

追伸 相変わらず「のだめ」おもしろすぎる!

版、返る

そうなんです、先々週の木曜日に私は大事な制作済みの3版刷
内の1枚の版を無くしてしまったのでした。Oh My God!!

先々週の木曜日、問題の版を工房で刷ろうと思って家で探して、
ふと、先日工房で刷り増ししたのだからそのままおいて来た事を
思い出し、工房に到着。マップケースを開けてみたら・・・
ほらやっぱりありました。よかったよかった。

でもまずもっと時間のかかる作品から刷ろう・・・と思い、
別の版からとりかかり刷り終えた、2時間半後、ではいよいよ
お次はあなたの番だよ、と自分のテーブルすみに目をやるとそこに
例の版がない。・・・確かにマップケースから取り出した所までの
記憶があるものの、それから後の記憶がないんです。
無意識の行動だったのか、心ここにあらずだったか、いやとうとう
ボケが始まったか・・・。
とにかくここに無いのなら後はマップケースの上の吸い取り紙が
置いてある共用の台か、実はマップケースからとりだしてなかった
とかしかありません。いやもーぼけてるかもしれないしね。

が、しかし、初動捜査では何れからも発見されず。いよいよ
私もマジ顔です。最初は一人無口にテンパって探してるものの、
さすがに「あれー」とか「ないなー」なんて言葉を連発されれば
周りもいやでも異変に気付づかされます。優しい皆に心配されて
とうとう、版紛失をカミングアウトしました。
皆も色々と誘導尋問してくれます。
「マップケースの中は全部探した?」「エプロンのポケットは?」
そうですななくした版は10センチ角程の小さいやつ。
道具箱も、マップケースも、ロッカーも吸い取り紙の間も、
作業台も、トイレの中だって探しました。最後は友人も手伝って
くれてゴミ箱までも探しましたが、どこにもない。
何故?どうして?疑惑の銃弾・・ミステリー・・・。

でも人間の記憶や自信なんて曖昧なもので、あまりにも探して
ないとなると「本当は家にあるとか?」と言われると急に自信
が無くなって来るのでした。さんざん「今日工房で見た!」と
主張してるものの、もはやそんな自分自身も疑いたくなって
くるような状況です。工房も終わりの時間を迎え、やむなく
「捜索願」の貼り紙をし、今日居合わせた友人にもメールして
とぼとぼと家路につきました。家についてからも一人後退催眠
状態で、色々な想定を勝手に作っては新たに探すところを考え
たりしました。私が工房に行ってない日にも関わらず、私の
一人想定を聞いた友人がわざわざ工房を再捜査までしてくれて、
もう本当に有り難い事この上なしで、皆様の温かさが伝わる
のでした。

そんな憂鬱な中、パン屋さんでパンを買った時の事、おつりを
もらってポイントカードももらって。悠然と微笑み場を立ち去ろう
とした私に店員さんが一言「あの・・お客様、お品物・・・」
はっ!おつりだけ貰って帰ろうとしてますよ私。もうこうなると
増々、自分の脳みそに自信がもてない〜、その日帰って改めて
家で版を探したのは言うまでもありません。

がしかし、とうとう先日の土曜日、私に吉報が舞い込んできま
した。無くした当日工房にいあわせたMさんからで、私の
メールを見てまだ見つかってない事を気にかけてくれていたようで
まさかね・・・と思いつつ自分のマップケースをみてくれたので
した。そうしたら、そう、そのまさかですよ〜まさかだった!(涙)いやしかし何故そんな事が!?という訳で我々の推理では、
私がうっかり吸い取り紙の台の上に版を置き忘れた。Mさんの
マップケースはすぐその下にあり、その日何枚かの版を一度
まとめて吸い取り紙の上に置きその後しまったのだそうです。
どうやらその時に私の版も一緒にMさんのところへ回収された
のだろうと・・それしか考えられません。でもとにかく、よかった
そしてわざわざ掃除までしてマップケースみてくれてありがとう!
Mさん。そしてよかったよ、ボケてませんでしたよ私。
おめでとう自分。→実はこれもかなり不安なポイントだった。

Mさんが私のマップケースに戻してくれてるとの事なので、明日
感動の再会をします。そして今度Mさんに会ったら熱烈にハグさせ
て貰おうと思っている私なのでした。
みんな親切に気にしてくれてありがとうね!
そしてどんな時もnever give up&Do my best(女長島と呼んで
下さい)は大事ですよ。と新たな教訓になりました。