手紙

メールが連絡の主体となる世の中となって、逆に手紙のあたたかさや
大切さを改めて感じ始めている今日この頃です。

とはいえ、やはり生活はメール中心。手紙をだしたりもらったり
する機会は昔にくらべて激減しました。
ここ最近は手紙や郵送物を送る時、自分ならではの思いと個性を
出せるように封筒や梱包材に簡単な絵を描いて送っています。

少し前から、そこに素敵なアイテムが加わりました。
「mt」と呼ばれるカモ井加工紙株式会社
http://www.masking-tape.jp
からでているマスキングテープのシリーズです。


<私の手持ちのmtシリーズ>

和紙で作られてるマスキングテープが色鮮やかな20色の
カラーシリーズや、文様、細い幅シリーズなど多様な品揃え
で雑貨として売られてるのです。
少し前に京都在住の友人がブログでが紹介していて気になって、間もなく、
老舗画材店やセレクト系の雑貨屋さんなどあちこち
でみかけるようになりました。
和紙の特性の少し沈んだ趣のある色味にハートをわしづかみに
され少しずつ購入しました。
今では手紙を送る際のマストアイテムになっています。
ここの会社に限らず多種雑貨としてマスキングテープが最近売られて
いるようで、コラージュ作品の本も出ているようです。
もしかして今、世の中マスキングテープブーム到来?なのかもしれません。

先日、小学校時代の恩師の先生から写真の葉書が送られて
きました。今は小学校の校長先生になられています。
以前個展にいらして下さったおり、私が今している仕事
を喜んでくれたのでした。その時に銅版画作品を学校に寄贈しました。
自分の作品が子供達の目に触れる機会があるなんて幸せなことです。
送られてきた写真には校長室の壁の「校則」や「今月の目標」や
「校歌」などと並んでいる私の絵の前に立って微笑む先生の姿が
写っていました。
裏には「あと一年で定年です」の文に続いて
「校長室に飾ってみんなに自慢しています」
との文字が書かれていました。
手書き文字の温かさがぬくもりとして心に伝わって来て、
嬉しくてなんだか涙がでてしまいました。
自分の絵で誰かが幸せな気持ちになってくれたら私は
その100倍くらい幸せなのだなと改めて感じました。
やっぱり手紙って良いな・・・とつくづく思う出来事でした。


<お返事の葉書はこんな感じです表>


<そして裏>

と、少ししんみり路線になってしまいましたが、その先生に
先日はがきのお礼として作品のポストカードとお手紙をお送り
しました。もちろん封筒にはちょっとした絵と
マスキングテープのコラージュをしました。
結局出す方のこちらが楽しんでいるのかも知れません。

クンストハウス・ウィーン

オランダに住む友人Suzanneからゲーム感覚のブログでの指名を
受けましたので、ちょっとそれに関しての日記を書きます。

”写真フォルダーの中の6番目のファイルをを開けてその中の6
番目の写真についてブログを書いてね”という趣旨のものです。
本当はこれを更に6人の友人に回すそうなのですが、私の場合は
ここまでとします。

旅写真にしぼってファイルを選んでみた所、でてきたのはこの一枚。

「クンストハウス・ウィーン/KunstHausWien」の模型です。
これは2006年の10月に軽井沢のメルシャン美術館で開催された
「フンデルトヴァッサー展」を見に行った時に会場に前に
展示されていたものです。なかなか精巧でよく出来ていて写真撮影
も自由ということでウィーンに行ったつもりでとってみたのでした。
https://www.yoko-hayashi.com/archives/2006/10/16/25/

クンストハウスとは何かというと、
画家であり建築家でもあるフンデルトヴァッサーがトーネット兄弟の
湾曲木材家具工場を買い取り、それを起点にガラスやメタル、レンガ、
木材、陶器、タイルなどをつかい、フンデルトヴァサー色に見事に
作り替えられた建物です。
1、2階はフンデルトヴァッサーの絵画、版画、建築模型、タペストリー
などのコレクション展示会場、3、4階は国内外の企画展示用の
スペースとなっているそうです。
オフィシャルのHPはこちら
http://www.kunsthauswien.com/
ウィーンの観光案内のHPにも紹介があります。
http://www.wien.info/article.asp?IDArticle=11822

フンデルトヴァッサーの絵画作品にも建築物にも、こちらの心を
浮き立たせるような愉しみやリズムを感じます。ヴァルコニーや
屋根から生える植物はまるで建物そのものが愉快な生き物で
あるかのような錯覚さえこちらに与えてくれます。
そんなフンデルトヴァッサーがクンストハウスについて語った
言葉を記したいと思います。これを読むと彼が「強い想いと意図」
を持って作品の制作づくりに望んでいたことがわかります。

「クンストハウスウィーンは美というバリアを持つ家であり、そこでは
美が最も効果的に機能する。それは規則に縛られない不規則性、つまり
起伏のある床や木の間借人、踊るような窓に表れる。そこには
自然に対する良心がある。これは一般の基準に従わない家であり、
現代の冒険であり、創造的な建築の国への旅であり、目と足を楽しま
せるメロディーなのである。芸術は不変の価値を生み出し、自然との
調和の中で美を勇気づけるという目的を持つものでなければならない。
芸術は自然とその法則を、また人間とその不変の真価の希求を尊重
するものでなければならない。芸術は自然の想像力あらゆる人間に
語りかけるものであり、一部の狭い美術界の人々のためだけのもので
あってはならない。クンストハウスウィーンは、この崇高は使命の
実現を目指している」

“The KunstHauseWien is a house of beauty barriers, where beauty
holds the most efficient function, a place of not regulated irregularities,
of uneven floors, of tree tenants and dancing windows. It is a house
in which you have a good conscience towards nature. It is a house
that does not follow the usual standards, an adventure of modern times,
a journey into a country of creative architecture, a melody for eyes and
feet. Art must meet its purpose. It has to create lasting values and the
courage for beauty in harmony with nature. Art has to include nature
and its laws, man and his strife for true and lasting values. It has to be
a bridge between creativity of nature and creativity of man. Art must
regain its universal function for all and not be just a fashionable
business for insiders. The KunstHauseWien strives for the realization
of this important goal. ”

残念ながらまだ彼の本物の建築物を目にした事がありません。
いつの日かウィーンでクンストハウスや彼の手による市営住宅
フンデルトヴァッサーハウスを観てみたいところです。

ホットドッグ

昨日のランチはパンのチェーン店、神戸屋で食べました。
ここにはよくきてます。昨日も買い物の後立ち寄りました。
いつも混んでいてなかなか席が取れないこの店では、
必ず店員さんが「ただ今お席が混んでますが、大丈夫ですか?」
と聞きます。これは暗に「もうお席はとってますか?ますよね?」
と質問してるに等しく、何度か来てる客はまず席を確保
してからトレイと皿をとりパンやサンドウィッチを買う列に
並ぶのでした。

昨日私が見つけた席は”いまいち”な場所にありました。
大抵の場合、小さなスケッチブック片手に下絵の案をねったり
する私にとってより良い環境に座る事は創作意欲向上のために
必要不可欠です。ですが、そうも言ってられないのでとりあえず
このいまいち席に手荷物の食料品袋などを置いてパンを買いに
行きました。
フルーツサンドとロイヤルミルクティーを買って戻ってくると
私の中では結構ランクの高い席が空いているのが目に入りました。
私はパンの乗ったトレイをその良い席に置き、最初に確保して
いた席から食料品の荷物を持って来て移動しました。

しばしフルーツサンドを食べながら、下絵を描いたりして
ランチを楽しんでいました。こうなると意識がそちらへ
集中し、気がつけば30〜40分あっという間に経っている
こともしばしばです。昨日も多分それくらい経っていたと
思うのですが、ふと顔を上げると斜め前の席のテーブルの
上に透明ビニールに包まれたホットドッグが置かれている
事に気づきました。トレイも皿もなく直おきです。
ちょっと不思議でした。例えトレイを持たずに並んでもパン
を買えばたいていお店の人がトレイや皿に乗せてくれるのに
・・しかも席をとっているのなら最初から買いに行くべき
パンが置かれているのも変です。
変だと思いつつもまたスケッチブックに顔を戻しそんなことは
忘れ下絵を描いていたのでした。
そしてまた十数分後、顔をあげるとまだそこにはホットドッグ
ひとりぼっちでたたずんでいました。客はみな誰かが席を
とっていると思っているのか誰も座りません。ドッグを置いて
いるはずの本人の気配さえありません。
テーブルの上の直おきホットドッグ・・・。
さすがに気になりだしました。
その後も誰もテーブルに近づく気配はありませんでした。
食事を終えた私はトレイを返却する時に一瞬店員さんに
その「謎のホットドッグ」の事を告げようかとも思いました
が、もし誰かがあえて置いているものだったら・・という
考えが頭をよぎりそのまま店を後にしました。

そしてもうその事を思い返す事もありませんでした。
家に戻るまでは・・・。
ランチの後、私はbunkamuraミュージアムに美術展を
観に行き、家に帰って来た時にはもう夕方になってました。
帰宅後、神戸屋に立ち寄る前に買った食料品などを
冷蔵庫に入れたり整理していたとき、ある事に気づきました。
サンジェルマンというパン屋さんで何種類かパンを買っていました。
その中のホットドッグがなくなっているのです。
なんで??どうして?ホットドッグどこ行った????
・・・ホットドッグと言えば・・・
その時いきなり走馬灯のように神戸屋でのシーンが頭の中を
かけめぐりました。

むき出しのホットドッグが置かれていた私の斜め前の席。
あの席は、私が最初に確保した”いまいち”の席ではなかったか?
あの時私は確か、イスに食料品袋をテーブルの上にサンジェルマン
の袋を置いて神戸屋でのパンを買うため並びに行ったはず・・。
戻って来てより良い席を見つけトレイをそちらに置いた後、
すぐさま食料品袋とサンジェルマン袋を取って移動しました。
その時・・・・ホットドッグが袋から落ちた!?
そんなアホな事があり得るんでしょうか?そして例え落ちても
テーブルのど真ん中に落ちたホットドッグに気づかず見逃すなんてこと
あるんでしょうか?いや、信じられないけれど・・・
「あるんです」
としか言いようがありません。

あのテーブルの上の傍迷惑なホットドッグは私のものだったのです。
ショックです・・もったいない・・・
私の大事な(370円位した)サンジェルマンのホットドッグは
あの後どれくらい敵陣神戸屋に一人たたずんでいたのでしょうか・・
かわいそうに。
見つけた店員さんにとってもかなりミステリーだったと思われます。
神戸屋店内にのテーブルに置かれたむき出しのサンジェルマンの
ホットドッグ・・・。
これは何かのメッセージか?はたまた挑戦状か?状態です。
電車賃をかけて取りに行くのはより大きな損失とあきらめた私に
とって、せめて皆様で食べてくれてれば救いになるのですが。
・・・食べませんよね、怖すぎて。

神戸屋の店員さんとお客様の皆さん、そしてホットドッグさん
ごめんなさい。